生前から始める相続税対策
相続対策には、大きく分けて以下の3つがあります。
1節税対策・・・土地の評価を下げることで、課税額を引き下げたり、養子縁組をして相続人を増やすことでなどで相続税の基礎控除額を有効に活用することができます。
2資金対策・・・生命保険に加入したり、不動産を売却したり、納税に必要な現金を準備します。
3遺産分割対策・・・相続では、今まで被相続人にの面倒をよく見た相続人、あまり被相続人に対して無関心だった相続人などいろいろ相続人がいます。その時に相続財産をどう分けるかで、トラブルになることもあります。なので、財産を残す側の意思も生前に遺言書などで残すことが大切です。
財産評価の流れ
①財産の内容を確認する
・不動産(土地・建物・マンション等)
名寄帳、固定資産納税通知書、固定資産税評価証明書、登記簿謄本により、土地や建物の面積、評価額を確認する。
・動産(現金・預貯金・株式)
預貯金は、通帳の残高、株式は証券会社の預り証、保険は保険証券で内容を確認する。
・負債(借金等)
②マンションや持ち家のローンであれば金融機関の返済表などの明細で確認する。
③時価により相続財産の査定を行う。
④相続人の特定をし、相続財産の基礎控除を算出する。
⑤相続税がかかるかを確認する。
⑥相続税がかかる場合は納税の対策をする。
生命保険に加入し納税資金を準備する。
生命保険のメリット
- 1.遺族の生活保障になる。
- 2.保険金が現金で支払われるので、納税資金になる。
- 3.法定相続人1人につき500万円の非課税枠がある。
土地に建物を建てるメリット
1.土地の評価額が下がる
更地が貸家建付地として評価されることになり、だいたい20%程度、評価額が下がります。
2.建物の評価額が下がる
建物の評価額は固定資産税評価額と同じであり、通常は建築費用の60%程度で評価されます。さらに貸家の場合は、自用家屋の70%で評価されます。
被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地について、一定の要件を満たす場合には、80%又は50%まで評価額を減額されます。要件は国税庁ホームページを確認!
お金を使うことも節税の1つになる
墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物は、相続税がかかりません。相続開始前にそういった物を購入しておくことが賢い選択肢と言えます。また教育資金には贈与税の非課税制度という仕組みがあります。これは、30歳未満の子や孫に教育資金を、金融機関との一定の契約に基づきまとめて贈与した場合、1,500万円までは贈与税がかからないというものもあります。こういった制度をうまく活用していけば節税対策もうまくいきます。